大河ドラマ『麒麟がくる』が意味深!タイトルの意味や麒麟とは

大河ドラマ『麒麟がくる』が意味深!タイトルの意味や麒麟とは

2020年大河ドラマは明智光秀が主人公!

2019年ドラマは、珍しく近代日本がテーマの『いだてん』でした。

 

次の大河ドラマは、いったい何時代になるのか、と思っていたら、2020年、大河ドラマは安定の戦国時代!

またしても戦国ブーム再到来か、とわくわくしていたら、その主人公はまさかの明智光秀!

 

明智光秀といえば、本能寺の変で織田信長を討ち、その後すぐに豊臣秀吉に討たれてしまう、というストーリーが非常に有名ではあるものの、ドラマや映画の主人公には抜擢されないキャラクターでした。

 

冷たい見方をすれば、やはり今までやりつくしたヒーローとは違う角度から攻めるしかなくなっているのかな・・・という印象にもとれます。

 

しかし、織田信長や豊臣秀吉、ほかの戦国武将ばかりが目立ち、明智光秀の人生は意外と知られていないので、非常に楽しみなところが大きいです!

新たに描かれる明智光秀の人物像、どんなものか期待してしまいます。

 

そして、今までに主人公に取り上げられなかった明智光秀ですから、この作品『麒麟がくる』の明智光秀像が定着することも大いに考えられます。
まさに責任重大!

 

それにしても、『麒麟がくる』というタイトル、少し変わっていますよね。

どういう意味なのでしょうか。

麒麟と、麒麟に含めた意味を、詳しく見ていきます。

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大河ドラマ『麒麟がくる』の基本情報

2020年1月から放送開始の第59作・NHK大河ドラマ『麒麟がくる』。

まずは基本情報をチェックしましょう。

 

タイトル:『麒麟がくる』

脚本:池端俊策 オリジナル脚本
制作統括:落合将
演出:大原拓、一色隆司、佐々木善春、深川貴志
プロデューサー:藤並英樹
出演:長谷川博己、門脇麦、岡村隆史、石川さゆり、高橋克典、伊藤英明、沢尻エリカ、染谷将太 他

 

そうそうたるメンバーが出演する『麒麟がくる』ですが、脚本の池端俊策さんといえば、NHK大河ドラマの第29作『太平記』など、数々の脚本を手掛けている方です。

歴史ドラマでは、司馬遼太郎や浅田次郎など、大物歴史小説家の作品が取り上げられがちですが、今回はテレビが原作となります。

 

そして主人公として取り上げられる明智光秀ですが、NHK大河ドラマでは初めて主人公として登場します。

意外と知られていない、戦国武将・明智光秀の姿と、それを取り巻く戦国群雄割拠の時代、織田信長、斎藤道三、今川義元、豊臣秀吉、徳川家康など、天下取りの様相を描きます。

 

応仁の乱後、世は乱れ、無秩序状態の中で、天下を統一し、乱世をおさめようとする戦国の英雄たちが登場しはじめる。
1540年代なかば、東西の要衝たる美濃の地に、一人の若き虎がいた。

名は明智十兵衛光秀。一介の牢人である青年光秀の胸の奥にはまだ自分でも気づかぬ静かな炎が燃えていた。

当時、美濃を治める土岐氏一族は内紛にことかかなかった。周囲を尾張の織田、駿河の今川、越前の朝倉に囲まれ、常に攻め込まれる危険を抱えた美濃で、若き虎は戦に駆り出されては、敵を撃破、その勇猛果敢な働きと戦略的才能は、土岐家の筆頭家臣、斎藤利政の目にとまり、利政に抜擢ばってきされていく。その利政こそ、いずれ土岐家をのっとり、美濃を手中におさめる「斎藤道三」その人であった…。
(引用:NHK公式サイト)

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麒麟とは

「麒麟(きりん)」とは、空想上の動物です。

その見た目はこんな感じ。

・5m
・鹿に似ている
・毛は黄色
・鱗でおおわれている
・顔は龍
・尾は牛
・蹄は馬
・一本角(二本角、三本角、角なしもある)
・背毛は五色

すっごい寄せ集めです!

顔が龍なので、なかなかに怖いと思っているのですが、どうでしょうか。

 

麒麟(中国語では”qilin チーリン”)は、中国神話に出てくる、伝説の霊獣で、鳳凰の対になる霊獣、という位置づけです。

 

文化の特徴として、日本では霊獣はあまり生み出されることはありませんでしたが、中国では霊獣は多く考えられた、という特徴があります。

例えば、方角を司る四神(朱雀、青龍、白虎、玄武)もそうですし、鳳凰、麒麟など、動物からヒントを得た空想上の生き物が、たくさんいるのです。

 

中でも麒麟は「王が仁のある政治を行う時に、頭上に現れる」という、特にランクの高い霊獣。

霊獣の中でも、鳥類の長は「鳳凰(ほうおう)」、獣類の長は「麒麟」というのが、一般的にいわれています。

 

こんな見た目なので、麒麟とはさぞかし気性の恐ろしい動物なのでは、と思ってしまいましたが、実は麒麟、とっても優しく、穏やかな性質なのだそうです。

 

麒麟は、虫や植物を足で踏んでしまうこを恐れていて、それだけ殺生を嫌うのだとか。

人(?)は見かけで判断してはいけませんね。

 

こういう優しい性質だからこそ、麒麟は「仁(おもいやり、いつくしみ)」のある政治に呼応して、王の頭の上に降臨するのでしょう。

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“麒麟”と“キリン”

一方、アフリカの動物の名前も、日本語では「キリン」と呼びますよね。

実は、「麒麟」が動物の「キリン」の語源になっているのです。

キリンの見た目が、伝説の「麒麟」に似ていることから、そう呼ばれるようになりました。

 

キリンが中国へともたらされたのは、中国が明の時代。その頃の日本は室町時代でした。

 

明の鄭和は南海遠征を行い、アフリカ東岸諸国からライオン・ヒョウ・シマウマ・ダチョウ・サイなど、たくさんの動物を中国へと輸入しました。

それらの動物は時の皇帝・永楽帝に献上されましたが、そのなかにキリンも含まれていました。

永楽帝は、伝説の麒麟に姿が似ているとして、キリンをたいそう気に入り、そのビジュアルから「実在の麒麟」として大切にしたという話があります。

 

他にも、キリンの生息地であるソマリ語では、キリンを「ゲリ(首の長い草食動物)」と呼んでいて、「ゲリ」と「キリン」の音が似ていたから、とも言われています。


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キリンビールも日本橋も

伝説の霊獣、麒麟ですが、私たちの身近なところにも使われています。

 

日本橋には麒麟像があります。

かっこいいですね!

伝説の麒麟の姿とは違って、日本橋の麒麟像には、翼があります。

まるで西洋のドラゴンのような翼ですね。

 

日本橋には、なぜ麒麟像があるのでしょうか。

 

日本橋は、五街道の起点となっています。

そうした日本の道路の起点とであることから、「ここから飛び立つ」という意味を込めて、日本橋の麒麟像には、あえて翼をつけているのです。

しかも、翼のように見えますが、実は「羽が生えたような形の背びれ」なのだそうです!

 

日本橋は、江戸時代からあるものの、現在の日本橋は明治44(1911)年に完成したものです。

 

平成11(1999)年には、国の重要文化財にも指定された、日本橋の麒麟像。

今は、首都高などの立体道路で、ますます目立たなくなってはいますが、日本橋の高欄中央部分、青銅製の照明灯の飾りとなっている麒麟像を、ぜひ一度見てみてください。

 

 

また、こちらはもっとなじみの深い、キリンビール。

コンビニでも目にすることのできる、キリンビールのラベルには、麒麟が描かれています。

豆知識ですが、実はこのキリンビールの麒麟の絵には、「キ」「リ」「ン」の文字が隠されています。

遊び心がありますね!

今まで知りませんでしたが、ぜひ現物を確認してみてください。

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『麒麟がくる』の意味とは

さて、麒麟についての知識が、すこし頭に入ったところで、大河ドラマのタイトル『麒麟がくる』とは、どういう意味なのでしょうか。

麒麟は、中国神話からすると、「王が仁をもって政治をするときに、王の頭上に現れる霊獣」ということでした。

ということは、戦国の世に、麒麟の出現するような治世がくる、統治者が現れて、世の混乱が収められる、そういった弱者・大衆の期待感がこもったタイトルなのではないでしょうか。

王が仁のある政治を行う時に必ず現れるという聖なる獣、麒麟きりん。
応仁の乱後の荒廃した世を立て直し、民を飢えや戦乱の苦しみから解放してくれるのは、誰なのか…
そして、麒麟はいつ、来るのか?
(引用:NHK公式サイト)

NHK公式サイトを見ると、「麒麟」が差す単語は、必ずしも明智光秀とは限らないようです。

智将・明智光秀は果たして麒麟がくるような将なのか、それともそれは別の人物なのか。

気になります!

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