アボカドは冷凍で生より栄養が落ちる?加熱で栄養が高くなるのは本当?
栄養価が高く、美容効果やダイエットの味方としても知られるアボカド。
ただ、価格帯が高価なわりに劣化が早いので、冷凍アボカドを使う人も増えています。
アボカドを冷凍する場合、栄養価は落ちないかが気になります。
生のアボカドと冷凍アボカド、どちらがより効率的に栄養を摂れるのでしょうか。
生と冷凍どちらを選ぶべきか
アボカドは美容を気にする女性に、特に人気が高い食品の1つです。
アボカド栄養価が高く、「森のミルク」とあだ名がついています。
脂肪が多いものの、良質なため、美容には最適です。
また、ビタミン群も多く含まれているし、カルシウムその他、たくさんの栄養が摂れるのが人気の理由です。
【脂肪分】
・リノール酸
・オレイン酸
・リノレン酸
=すべて「不飽和脂肪酸」であり、悪玉コレステロールを抑える
【ビタミン群】
・ビタミンE(抗酸化作用)
・ビタミンA(皮膚・粘膜を正常に保つ)
・ビタミンC(免疫力アップ・コラーゲン生成)
=肌を美しく保つ
【その他】
・コエンザイムQ10(生活習慣病予防・美肌につながる)
・カルシウム(骨・歯を強くする)
・リン(歯や骨をつくる)
※アボカドはカロリーが高く、1日あたり半分~1個が推奨量です。
これだけ栄養価が高く美容やダイエットに効果的と知られるアボカドですが、価格がそれなりに高価な割に劣化が早く、「買ってもダメにしてしまう」という人も多いです。
最近ではそんな人のために「冷凍アボカド」が知られるようになってきました。
価格はそれなりにするものの、気軽に手に入れられます。
生を買って腐らせてしまうなら、こちらの方が手間もなく、カンタンに取り入れることができます。
しかし、アボカドを冷凍した場合、生のアボカドと比べて栄養価は落ちないのでしょうか。
結論ですが、アボカドは冷凍しても栄養価が下がることはないそうです。
従来の冷凍食品は、野菜の変色を防ぐため、冷凍する前に「ブランチング」という加熱処理を施していました。
しかし最近は冷凍技術が進歩し、野菜の栄養を損なわない「急速冷凍」という方法が可能になったため、栄養価が損なわれることはなくなってきました。
ただ、冷凍庫からの出し入れを繰り返したり、解凍冷凍を繰り返す行為は、栄養価の減少や劣化につながるのでやめましょう。
ちなみに冷凍アボカドは自宅で作ることも可能です。
アボカドをスライスして、ジップロックに入れて保存すれば、自宅で冷凍アボカドが作れます。
また、解凍しきってから切ろうとすると、生の状態よりもつぶれやすく、ぐちゃぐちゃになりやすいので、生のときにカットしてしまうのが1番よいです。
この方法なら、安売りのときに買いだめができて保存がきくので、経済的で便利です。
中には「アボカドペーストを作ってから冷凍する」という上級者も出てきています。
これなら解凍しさえすれば、いつでもアボカドディップができますので、ぜひ挑戦してみて下さい。
冷凍アボカドの保存期間を「1~2か月は保存が可能」としているところもありますが、家庭用冷蔵庫の性能にもよりますし、あまり長くは取っておかない方がよさそうです。
加熱でアボカドの栄養価は減るのか
逆に、調理などで加熱した場合、アボカドの栄養価はどうなるのでしょうか。
加熱調理の場合ですが、実はアボカドの栄養素は生食とあまり変わりません。
では、アボカドに含まれている栄養素のうち、「ビタミンCやビタミンBなどは失われないのか」というと、これは調理法によります。
これらは水溶性のビタミンなので、損失の原因は「加熱」ではなく「水を使って加熱すること」です。
つまり「茹でる」とか「煮る」といった調理をすれば、当然ビタミン類は逃げてしまいます。
しかし、アボカドは煮たりゆでたりしないので、栄養素の損失とはあまり関係ありません。
ちなみに、アボカドを加熱すると「栄養が増える」という噂もありますが、加熱によって栄養価が高まるという実証は特にありません。
生でも加熱でも、安心して食べられる、魅惑のアボカド。
ぜひ「おいしい」と思うレシピで、取り入れてみてください。