侮辱罪の厳格化に関する国会議論:表現の自由はどうなる?
最近、刑法の侮辱罪を厳格化する改正案が提出され、多くの注目を集めています。
具体的には、政治家を批判するような街頭演説やSNS上の発言で
逮捕されるリスクが高まるのではないかという懸念が国会で議論となっています。
例として、
「総理大臣はアホだ」
とツイッターに投稿した場合、
これが処罰の対象となるのか否か。
その答えは個別の犯罪の成否を主要な根拠に基づき、
ケースごとに判断されるべきとの声が挙がりました。
しかし、具体的な答えをこの段階で示すのは困難ともされています。
衆議院法務委員会では、
日本維新の会が侮辱罪の適用範囲を明確にする要請を行いました。
一方、立憲民主党は、侮辱罪の厳格化が表現の自由の萎縮に繋がる懸念を指摘。
特に、現行犯逮捕が増える可能性について心配しています。
これに対して、政府は侮辱罪での現行犯逮捕は考えにくいとの立場を示しました。
表現行為が正当であるか明確に判断できないため、実際には逮捕されるケースは想定されにくいとの見解です。
与野党の間で、今月18日に衆議院法務委員会での修正と採決が合意されました。
政府の提案では、インターネット上の誹謗中傷対策を強化するために、
侮辱罪の法定刑の上限を1年以下の懲役・禁錮や30万円以下の罰金に引き上げる内容が盛り込まれています。
この問題に関しては、表現の自由を守るため、そして公平な法律施行を目指すために、
今後の議論が極めて重要となるでしょう