「終息」宣言?「収束」宣言?どちらが正しい?新型肺炎・コロナウィルスに使える正しい単語
みなさま、体調大丈夫でしょうか。
また、生活面でコロナウィルスの影響を受けていない方はいないと思います。
こんな時だからこそ、明るく健康で乗り切りたいですね!
新型肺炎・コロナウィルスが流行し始めて早1か月。
世界中で、驚異的な数字で感染者が増えています。
そして、こんなに「しゅうそく」という言葉が短期間で使われたこともないのではないでしょうか。
さて、この「しゅうそく」。
漢字で書くと「収束」と「終息」、2通りで悩む方がほとんどです。
決して難しい言葉ではないですが、普段使わないので当然の悩みです。
では、この新型肺炎・コロナウィルスの「”シュウソク”宣言」と使いたいとき、「収束」「終息」のどちらが正しいのでしょうか?
結論!正しいのはコチラ!
結論から申し上げますね。
新型肺炎・コロナウィルス「“シュウソク”宣言」としたいとき、正しい漢字は「終息」です。
そもそも「終息」と「収束」は、発音も同じであり、意味も似ているので、多くの人が間違えるのも無理はないのです。
しかし、しっかりと使い分けていければ、あなたの日本語スキルもアップし、プラスになります!
何が違う?言葉のプロ!NHKさんの解説
正しいのは「終息」ですが、言葉のプロであるNHKさんのホームページで、より詳しく説明されていましたのでご紹介しておきます。
まず「終息」についてお話しします。「終」は文字どおり「終わる」という意味ですが、「息」という漢字にも「止<や>む」という意味があります。つまり「終息」は、似た意味の漢字を2つ重ね合わせて「完全に終わる」という意味になっていると考えることができます。
次に「収束」について説明します。これは「収まる」「束ねる」ということから、「(状況・事態などが)ある一定の状態に落ち着く」という意味になっています。ふつう、「(例えば新型肺炎の)問題・感染状況」などについて使うことが多く、「新型肺炎」といった病気自体が「収束する」という言い方(書き方)は、あまりしません(なお、似たことばとして「集束」というものもありますが、これは「光の束が一か所に集まること」を意味する物理学の専門用語です)。
ここから、新型肺炎の「完全制圧」の場合には「終息」、(完全制圧ではないにしても)新型肺炎に関する(社会的)状況などがかなり落ち着いてきた場合には「収束」、ということになります。
「宣言」する場合には一般に「完全制圧」でしょうから、「新型肺炎終息宣言」なのです。
いっぽう次のような場合には、表記としては「終息・収束」のどちらもあり得ます(意味はそれぞれ異なることに注意)。
「A国では感染の広がりがシューソクに向かっている。」
「(新型肺炎の問題が)シューソクすればA国を訪問する。」
「(新型肺炎の問題が)早くシューソクしてほしい。」
もうおわかりかと思いますが、「終息」は「完全制圧」であるのに対して、「収束」の場合には、ほぼ事態が収まっていることを意味します。例えば音声コメントにスーパーをつける場合、その人が「終息」と「収束」のどちらの意味で発言したのか、注意が必要でしょう。(引用元・NHKホームページ)
とても勉強になりますね!
家にいる時間が多くなった方が多いと思いますので、この機会を勉強に充ててみるのも、いいかもしれません!
当ブログでも、できるだけ正しい表現や漢字の選択に、気をつけていきたいと思います!
話題のツイートがわかりやすい!
3月31日にTwitterでトレンド入りしていた、話題のツイートで、とてもわかりやすいものがありましたのでご紹介します。
収束に向かっているとか、終息間近とか、シューソク、シューソク、よく聞くけど実際のところどっちを使ったらいいかワケワカメなので、意味も音もかなり近い二つの言葉を、なるべくわかりやすくしてみました。#なるべくわかりやすくしたいネコ
←収束 終息→ pic.twitter.com/EXWiFNaLlT
— ウラケン・ボルボックス📕『なんてこった!ざんねんなオリンピック物語』好評発売中! (@ulaken) March 31, 2020
わかりやすい!
イラスト付きで素晴らしい解説です。
まとめ
「終息」と「収束」、新型肺炎・コロナウィルスの宣言にはどちらが正しいか、見てきました。
普段何気なく使う日本語ですが、わからないことは出てくるものですね!
しかし、改めて調べてみると、収束と終息、結局伝えたい内容によって選択して使うことが必要なので、難しいことには変わりありません。
解説を読んでも、いざTwitterでつぶやこう!会社のメールで使おう!と思った時に「あれ?」となるかもしれません。
そうした場合は、ぜひ「コロナ早く終われ!だから終息だな!」「みんなの混乱は収まれ!だから収束か!」と思い出してみてください♪